錆の知識 :屋根・外壁の防サビ対策の専門店エイチ-エフェクト

サビ落とし(クレンザー)とは

2014-08-07

市販のサビ落とし剤・クレンザーは強力な洗浄力と研磨剤が働いて、発生してしまったサビを洗い落とす作用があるものです。
ドラッグストアやスーパーの洗剤売り場でまず目にしやすいクレンザーは液体タイプだと「ジフ(ユニリーバジャパン)」「ルック(ライオン)」粉末タイプだと「ホーミングクレンザー(花王)」が3強と言っても良いでしょう。スーパー独自のオリジナルブランドでクレンザーをリリースしている場合もありますが、どれを選んでもさほど成分は変わりません。
ただし、研磨剤の粒の大きさと配合比によって多少得意な汚れ・苦手な汚れが存在します。

クレンザーに含まれる研磨剤は炭酸カルシウム(貝殻やチョークなどの主成分)を粉にしたものです。この粉の粒が大きければそれだけサビに対する力が強く働くので簡単に落とすことができますが、柔らかな金属(銅など)には傷がつきやすく、磨き跡が残ってしまったり、次のサビが出やすくなる凸凹状態になってしまうこともあります。
そこでクレンザーを使う前に、まず一度酸性の溶液に浸してサビをふやかせ、力をこめなくても簡単に落ちる状態にしてからクレンザーを使うことをオススメします。

ホームセンターなどに行くと、更に強力で粒子の細かい金属専用クレンザーもあります。特に有名なのは「ピカール(日本磨料工業株式会社)」でしょう。水垢落とし等にも使えるので、大掃除のときに一本あると家中の金属を磨くことができます。
日本磨料工業株式会社は金属をきれいにする薬剤の専門会社なので、汚くくすんでしまった仏具を漬け置きするだけでサビを落とせる商品なども扱っています。公式サイトではお問い合わせやよくある質問コーナーなども設けられていますから、どんなサビでお困りなのかを相談することもできます。

多くのクレンザーは研磨剤のほかに洗浄成分(界面活性剤)が含まれているので、肌が弱い方は手袋の着用がオススメです。また食品に直接触れるお鍋や包丁・金属製のお皿等は磨いた後しっかりクレンザーを洗い落としましょう。

サビない金属

2014-08-06

金属の中でも、サビにくいものとすぐにボロボロに腐食してしまうものがあります。
特にサビが起こりにくいものの代表格として、金があげられます。また銀や水銀、鉛などもサビにくい金属として知られています。
これらの比重が重い金属に共通していえるのは、分子の結びつきが軽い金属よりも強いために酸素の分子と簡単に結合しないという特徴です。

金メッキや銀メッキなど、サビにくい金属で表面を覆ってしまう加工をすれば、腐食してしまいやすいものの代表格である鉄や銅でもほとんどサビなくなります。ただしメッキに傷がついたり、18金などの混ぜものが多い金の中にはサビてしまうものもありますから、丁寧に扱って予防しましょう。

五円玉の主な素材である真鍮も、加工しやすいのにサビが出にくい金属として金管楽器や仏具などに使用されています。時代劇の模造小判などに利用されるほど美しい金色をしていますが、単価が安いのでトイレのタンクへの給水管にまで使われている身近な金属です。ただし本来サビやすい銅と亜鉛の合金なので、装飾品など水や汗がかかりやすい場合は緑色のサビが出ることもあります。

酸化が起こりにくい金属もサビにくいですが、実は酸化しやすすぎる金属も腐食しません。
アルミやチタンなどの軽金属の中で特に軽量なものは表面が酸化した時に内部まで酸化が進まないほど強く酸素分子と結びつき、酸化アルミや酸化チタンの膜を作って腐食を食い止めます。
これと同じ構造で「サビ(ステン)ない(レス)」という名を持つ合金「ステンレス」もあります。サビやすい鉄にクロムやニッケルなどの軽金属を混ぜて酸化を表面で止めてしまうので、サビは発生しません。

サビが出たときの対処方法

2014-08-05

手入れができなかったときや、うっかりサビが出てしまったという場合は、できるだけ早く除去して腐食を食い止めるのが大切です。

フライパンやお鍋、包丁のサビは金ダワシやクレンザーで落とすことができます。少し力が要るので市販のサビ落とし剤などを使うのも効果的ではありますが、食品に触れるものなので後でしっかり洗い落とさなければいけません。
そこで、飲み残して炭酸が抜けてしまったり、古くなって飲むには心配なコーラに一晩漬けておき、金ダワシで磨くなどの裏技がオススメです。コーラならもともと飲み物なので安心な対処方法です。
コーラでのサビ落としは台所用品だけでなく、どんなものにでも使えますが、糖分や香料が多量に含まれているので、洗い残した時にいつまでもベタベタしたり、コーラのにおいがすることもあります。気になる方はお酢やレモン汁など、酸が含まれているもので代用できます。

車や自転車のサビ落としに食品を使うのに多少抵抗がある方は、木工用ボンド(白いもの)を厚めに塗って乾かし、剥がし取るという裏技があります。ゴシゴシこすらずに取れるので傷がつきにくく、そのため次のサビが出にくいという特徴がある対処方法です。サビがきれいに取れたあとは必ずサビ止めスプレーや油を塗っておきましょう。

お風呂場など肌に触れることがある場所のサビは、ベビーオイルで磨くという裏技があります。ベビーオイルは薬局で簡単に手に入るので、サビやすいものがあるならお風呂場に常備しておくのも良いでしょう。油なので次のサビが出にくくなるという特徴もある対処方法です。

市販のクレンザーでは水垢落とし・サビ落としに強力なピカールやジフなどが有名ですが、洗浄成分も研磨成分もとても強いので、肌荒れの原因になることがあります。肌が弱い方は特に手袋を付けて使用するか、上記のような裏技で安全にサビ落としするのがオススメです。

サビの予防方法

2014-08-04

サビは「酸化」を予防することで、事前に発生を食い止めることができます。
フライパンに油を塗るのは料理のときの焦げを予防するだけでなく、フライパンのサビも予防できるので、お料理の後洗ってから火にかけて水分をよく飛ばし、薄く油を引いておけば赤サビが出ないようになります。包丁も、いつも水をきれいに拭いてからしまったり、長い間使わないものには油を塗っておくことで空気が遮断されてサビが出ないようになります。

車やバイク、自転車、また玄関の扉や門柱などは水やほこりがついているとそこからサビやすいので、こまめな掃除と水分のふき取りで腐食するほどのサビは充分に予防できます。
水分や空気に触れないよう皮膜を作るグリースやサビ止めスプレーなどの予防方法もあります。自転車などはできれば屋内に入れておくと、昼夜の温度差や結露などのサビを防ぐことができます。ほこり、雨、温度差を遮断するビニールカバーなども効果的です。

お風呂のサビは一日中湿気にさらされている上に、油での皮膜が石鹸などで流れやすいものです。予防方法としてはできるだけ乾燥させておくことや、お風呂場にはヘアピンなどのサビやすい金属を入れないことがあげられます。どうしても外せない備え付けの金属部分は、毎日のお掃除の後で水滴をふき取っておくのが良いでしょう。

ネックレスなどの装飾品のサビは、汗の水分と塩分が加速させるのでこまめな洗浄が予防になります。つけっぱなしにしてしまいがちなピアスなども、お風呂のついでに洗っておくと良いでしょう。
サビは放置しておくと金属が劣化し、ボロボロに腐食してしまうこともあります。長く使っていきたいものは特に日ごろのお手入れを怠らず、適切な予防方法でいつもきれいに保ちましょう。

サビで困ること

2014-08-03

金属がサビると見た目や使用感が大きく変わってしまうので、不具合が出て困ってしまうことがあります。
自転車や自動車のタイヤを支える部分が強くサビたままになっていると腐食によって折れてしまうことがあります。ずっと使っていない門柱や扉のちょうつがいなどが腐食によって外れてしまい、事故を起こすこともありますから、野外のサビは時々様子を見て対処するのが重要です。

包丁がサビたときは切れ味が悪くなったり刃こぼれしたり、また切ったものにサビの色がついて料理が汚く見えてしまいますし、お鍋がさびた時は茹でたものに金属の風味がついてしまう、底に穴が開いてしまうなどの困ったことが起こります。
フライパンやお鍋の素材が鉄ならば体に何の影響もありませんが、例えば古い家屋の水道から出る赤サビの水には水道管の銅や鉛が溶け出し、健康に害をあたえる場合もあります。水がきれいになるまで出しっぱなしにしておく、水道管を取り替える、浄水器を使うなどの対処が必要になります。

お風呂場の金属ラックなどはメッキをしていてもサビが発生することがあり、サビたデコボコの表面からカビが発生することもあります。女性なら体験されたこともあるかも知れませんが、ヘアピンをお風呂場に置き忘れたりしたときに、本来ならサビないはずのプラスティックやホウロウにサビのあとがついてしまうこともあります。これは「もらいサビ」と呼ばれ、普通のお掃除では取りづらいシミになってしまいます。

ピアスやネックレスなどの装飾品でも、使用している金属によってはサビが発生することがあります。汗などで溶け出した金属がアレルギー症状を起こし、痒みや痛み、ひどいときには膿が出るなどの困った事例もあります。特に耳を貫通させるピアスや、首周りの汗に触れやすいネックレスは素材に気をつけて購入されるのがオススメです。

サビの豆知識

2014-08-02

サビとは金属が酸化した時に発生する変色・変質のことです。
金属は空気にさらされている時にも、水や酸性の薬品がかかった時にも酸化するので、特に野ざらしになり、雨や風が直接あたる状態が一番自然にサビやすいと言えます。
サビやすい身近な金属といえば鉄や銅が上げられます。サビたまま放っておくと腐食してしまうこともありますが、見た目の風合いを増したり、それ以上サビさせないための保護膜としてわざとサビを発生させることもあります。

錆びにくい金属と思われがちなアルミニウムは、実はこの酸化した保護膜に覆われているため腐食が進まないという特徴があります。アルミサッシや給食の食器などに使われているアルマイトがボロボロにサビてしまわないのはこの性質を利用しているからです。

金や銀、プラチナなどの貴金属に「貴い」という字が使われているのは、酸化しにくくサビを発生しないためです。千年前の金の装飾品などが発掘されることがあるのもこのためです。

サビとは少し違いますが、ナトリウムやカルシウム、マグネシウムなどの軽金属と呼ばれるいわゆるミネラル分は、空気中の酸素と激しく反応するために純粋な塊として置いておくと発火することもあります。水に入れたときにも爆発的に燃える性質があるので、これらの金属を扱っている工場では火事の際も水を使わず、金属から酸素を遮断するために薬品を使用します。

逆に重金属と呼ばれる水銀や鉛などは酸素との反応が緩やかなので、サビるときも緩やかで発火などの危険はありません。しかし酸化するときに熱を生じるのは同じ事で、鉄粉入りの使い捨てカイロが暖かくなるのはこの原理を利用しています。

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